ずっと、一緒だよね。

 約束だよね。



アゲハ



 「―――それで、……ちゃんがね」


 私以外の名を吐く憎らしい唇。

 そんな悪い口を縫ってしまいたいけれど、


 「ね、お姉ちゃん」


 私を呼ぶこの可愛らしい声が聴けなくなるのは厭。



 私の心は、全て貴女なのに。



 どうすれば、私だけを見てくれる?

 どうすれば、私のように愛してくれる?


 澪。澪。


 私の想いを全て流し込んだら、壊れてしまうかしら?

 貴女は純粋な子だから。



 だけどね。

 私はそうじゃないの。



 私を受け止め切れなくて、壊れてゆく貴女を見たい。

 私の想いに溺れて、喘ぐ貴女を見たい。




 ねぇ、澪。



 もっと私を呼んで。

 もっと私に触れて。

 もっと私の中に来て。




 奥まで。

 深く。深く。深く―――。



 一緒に、

 いきましょう。






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